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脳振盪を徹底ガイド:(4)こんな症状には要注意!脳振盪ではないかも?

スポーツ現場対応のこと
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まるたく
まるたく

みなさん、こんにちは!

このブログの投稿者のまるたくです!

今回はスポーツ現場で活動する上で
欠かせない知識である
脳振盪の理解を深める第4弾になります

前回の投稿を見ていない人がいたら
より理解が深まると思うので
時間のある方はぜひ見てください!

今回はこのホームページのキャラクターである
りはふくちゃんに登場してもらい
まるたくが彼に紹介する形式で
解説していきたいと思います

それではどうぞ!

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こんな場面に遭遇したらどうしますか?

突然ですが
少し想像してみてください

今あなたはサッカーグラウンド場にいて、試合を観戦しています。あなたの万が一のとき、怪我人を対応する役割を担っています。

「ドンッ!!」

まさにあなたの目の前で、両チームの選手同士がボールを奪取するためにヘディングで頭部をぶつけてしまいました。ゲーム審判もホイッスルを鳴らしてプレーを中断しました。一人は何事もなく立ち上がり、プレーを再開しましたが、もう一人の選手が倒れたまま動かないままです。

Q:あなたは倒れているこの選手どんな状態である可能性を考えますか?

りはふく
りはふく

この流れだと、間違いなく脳振盪やね

急に登場してきた
このHPのメインキャラクター
「りはふく」ちゃん

これまでのブログ記事を
読んでくれていたらしく
質問に対して自信はあるようです

まるたく
まるたく

いいね!、りはふくちゃん👌
ただ脳振盪の可能性もあるし
そうじゃない可能性もあるよね

そこはどうやって判断したのかな

りはふく
りはふく

、、、、ノリや。

まるたく
まるたく

ノリだったのね笑
ここでは脳振盪以外の可能性も疑えることが大切だったねスポール現場で活動するには根拠をもった判断ができることだから今回はそれを押さえておこう!

症状から危険かどうかを判断する

救急医療の現場で
よく使われる指標として
「レッドフラッグ」と
「イエローフラッグ」というものがあります

レッドフラッグとイエローフラッグは
選手や目の前で倒れた人の状態を適切に評価し
緊急性や医療的な必要性を
優先順位付けするのに役立ちます

今回は頭頸部外傷を中心に
症状をリストアップし
こちらの指標に沿って
症状の話をしていきたいと思います

レッドフラッグ

非常に緊急かつ重大な
医療状態を示すサインや症状を指します
主な症状としては下に挙げたものがあります1

SCAT6(Sports Concussion Assessment Tool For adolescents[13 years+] & Adults)より引用改変

特に命的な疾患を患っている症状がリストアップしています

・首の痛みまたは圧痛
頚椎骨折(または頸髄損傷の併発)が生じている可能性があります

・複視
末梢レベルなら外眼筋の損傷や脳神経(動眼神経・滑車神経・外転神経)の損傷や絞扼の可能性があります。中枢レベルなら脳神経の核がある脳幹(中脳と橋)の損傷や絞扼の可能性があります

・嘔吐意識の喪失、状態の悪化激しい頭痛/頭痛の増加、反応性低下
脳実質部または頭蓋骨内の出血や血腫により生じた頭蓋内圧亢進、脳虚血に伴う二次的な低酸素症
、脳または脊髄損傷に伴う神経原性ショックにより生じる可能性があります。また嘔吐は衝突に伴う前庭系(加速や回転を感知する場所)の過度な刺激が、嘔吐中枢活動を促進することがあります

頭蓋内圧亢進症状2
外傷や感染などのきっかけに

脳に対する圧力が通常よりも
高くなることで出る症状
・頭痛
・吐き気/嘔吐
・意識障害
・片側の麻痺や感覚障害
臨床所見としては

高血圧・徐脈・呼吸抑制などもみられる

ショック3
重要臓器や細胞の機能を維持するために、十分な酸素や栄養を供給するための血液循環が得られなくなった結果、発生する種々の異常を伴った状態。脳や脊髄が損傷することで、血管が拡張し、血管の内容量が不足する(神経原性ショック)

[特徴的な所見]
“ショックの5P”
・蒼白(皮膚が青白くなる):pallor
・冷汗(肌がつめたくなる):perspiration
・虚脱(力が抜けている):prostration
・脈拍触知不能:pulselessness
・呼吸不全(うまく吸えない吐けない/呼吸は頻回で浅い):pulmonary insufficiency

・落ち着きのなさ/興奮/闘争心の増大
脳実質部または頭蓋骨内の出血や血腫により、頭蓋内圧亢進症状が生じている可能性があります。または脳や脊髄損傷にともなう神経原性ショックが起きている可能性があります(※脳振盪でも気分関連症状として感情的になることがあり、この症状だけで判断するのは早計)

・片腕以上または脚の脱力感、またはしびれ/焼けるような痛み
片側の場合:症状が同側上下肢なら脳実質部または頭蓋骨内の出血や血腫により頭蓋内圧亢進症状が生じている可能性があります。また片腕のみで症状が出現しているなら、バーナー症候群のような一過性神経伝導障害が生じている可能性があります

両側の場合:脳実質部または頭蓋骨内の出血、血腫により障害されているか、頸髄損傷が原因で生じている可能性があります

・頭蓋骨の変形
頭蓋骨骨折が生じている可能性があります

・発作またはけいれん
脳実質部または頭蓋骨内の出血や血腫により頭蓋内圧亢進症状が生じている可能性があります。神経活動の興奮と抑制のバランスが崩れることで発症すると言われているがメカニズムは不明です

もしこのような症状が見られた場合は
すぐに救急隊を要請してください
さらにその場を動かさずに他の症状がないか
出現している症状が時間経過に従って悪化したり
新しい症状が出現しないかを観察してきます

イエローフラッグ

患者の状態が深刻ではないが
注意が必要であることを示す
サインや症状を指します
主な症状としては下に挙げたものがあります4

福田修ら:頭部外傷10ヵ条の提言 第二版. 日本臨床スポーツ医学会 学術委員会 脳振盪外科部会 2015より引用改変

脳振盪症状を発症していた場合でも
神経認知症状として
記憶障害・片頭痛症状・吐き気や
性格の変化など出現する場合があります

しかし脳内・頭蓋内で出血や
血腫が生じた場合(例えば軽度の外傷性くも膜下出血)
受傷直後はケロッとしていることもあります
家に帰る過程で症状が悪化する場合もありますし

実は脳神経外科を受診して
CTを撮影してみたら
脳出血がわかったという例もあります


そのためできるなら発症当日中に
無理でもその翌日までに
頭部CTを実施し鑑別してもらいましょう

重症の場合どんな病気があるの?

ここでは代表的な
重症頭頸部外傷を簡単に紹介していきます5
その疾患特有の症状もありますので
押さえておきましょう

頭蓋骨骨折

例えば転倒によって床に頭部を打ち付ける
またはサッカーのキーパーがボールを捕ろうとして
ゴールポストに頭部をぶつける時などに
生じる可能性があります

頭蓋骨骨折と併発する形で
脳の損傷が伴う場合と伴わない場合があります
重篤になるケースとしては
頭蓋骨骨折に伴って脳実質部/頭蓋骨内の血管損傷を伴う場合です
その血液が脳と頭蓋骨の間に蓄積し
頭蓋内出血/血腫につながる可能性があります

頭蓋骨骨折で知っておきたい
重要な所見を紹介していきます

所見①:陥没骨折

折れた頭蓋骨の断片が
脳を圧迫して傷つけることがあります
このような骨折を陥没骨折といいます

頭蓋骨の陥没骨折では
脳が外気に露出して異物に触れることで
脳内に感染症が生じたり
膿瘍(内部に膿がたまった空洞)が
できたりすることがあります

臨床上の特徴として
陥没骨折がある場合は
頭蓋骨が内側に凹み
その部位に腫れやくぼみが生じます

これは肉眼的に視覚的に確認できる特徴です

所見②:パンダの目徴候

“raccoon eyes”

日本では
パンダの目徴候と呼ばれる所見があります
頭蓋底と呼ばれる部分が
骨折した時に出現する特有の所見です

両側の眼の内側に黒い斑点(出血)が見られ
まるでパンダの目のように
見えることからこの名前がついています

パンダの目徴候
©️Sports Related Concussion 2018より引用

所見③:バトル徴候

“battle’s sign

これも頭蓋底が骨折した時に
出現する特有の所見です

耳の後ろ(後頭部)と
頸部に青斑(あざ)が認められます

バトル徴候
©️Sports Related Concussion 2018より引用

所見④:髄液耳漏・髄液鼻漏

頭蓋底骨折だけが
原因ではありませんが

外傷をきっかけに
脳と脊髄の保護や栄養供給
内部の異物除去を担っている
脳脊髄液が体外に漏れることがあります

頭蓋底が骨折することで
中耳に脳脊髄液が漏れ出て
さらに鼓膜が破れることで
耳から漏れ出す(髄液耳漏)か

または
耳管という部位から
後鼻腔に流入して
鼻から透明な液体が漏れ出す(髄液鼻漏)
ことがあります

出血性脳挫傷/外傷性脳内出血

脳内出血(血腫含む)の例
©️Sports Related Concussion 2018より引用

出血性脳挫傷/外傷性脳内出血は
脳の組織が外傷によって損傷され
出血が生じる状態を指します

頭蓋骨骨折を伴う場合と
伴わない場合があります

挫傷は24~72時間の間に
拡大や出血が進行する可能性があり

最初に出ていた症状が
時間経過とともに悪化してくることがあります

外傷性くも膜下出血(tSAH)

外傷性くも膜下出血
©️Sports Related Concussion 2018より引用

Traumatic Subarachnoid Hemorrhage
論文などではtSAHと表現されることが多いです

頭部外傷が原因で
くも膜と軟膜の間(くも膜下)に
出血が生じる状態を指します

くも膜下
脳を覆っている組織の内側層(軟膜)と中間層(くも膜)との間にあるすき間のこと

動脈瘤の破裂にとよって起こる
一般的なくも膜下出血とは
異なるものとして捉えた方がいいようです

動脈瘤
主に血管の壁に生じる拡張または膨れた部分であり、通常の血管の形状から逸脱している状態。動脈瘤は、その壁が薄く脆弱なため破裂するリスクが高まる。破裂した場合出血が生じ、生命に危険を及ぼす可能性がある

外傷性くも膜下出血は
外傷の程度や部位により
発症しても無症状の場合もあれば
頭蓋内圧亢進症状(主に頭痛)を
訴える場合もあります

硬膜外血腫(EDH)

硬膜外血腫
©️Sports Related Concussion 2018より引用

Epidural hematoma
論文などではEDHと表現されることが多いです

側頭骨の扁平部分の骨折により
動静脈が傷つき
頭蓋骨と硬膜の間に
血液が貯留する病態を示します

硬膜外血腫は
受傷後(数分〜数時間以内)に意識が明瞭な期間があり
その後急激に低下する特徴があります6

また時間経過に従って
増悪する頭痛も特徴的な所見です

また血腫による圧迫や
虚血を起こした運動領域の機能不全により
対側の手足の麻痺症状が起こる可能性があります

とはいえ血腫の大きさ
拡大速度、頭蓋内の解剖学的構造により
臨床所見は多様です

そのため意識レベルも
覚醒しているものもあれば
昏睡状態になる人もいます

すぐに気づいて外科的介入を行えば
硬膜外血腫の死亡率は12%という報告があります

硬膜下血腫(SDH)

硬膜下血腫
©️Sports Related Concussion 2018より引用

Subdural hematoma
論文などではSDHと表現されることが多いです

脳の加速/減速の力によって
架橋静脈と呼ばれる部位の断裂などにより
硬膜とくも膜の間に血液が貯留する病態を示します

各スポーツ競技での保護具の改善や
頭蓋骨骨折が減ったことによって
硬膜外血腫よりも発症率が
相対的に高くなっているようです

硬膜下血腫の症状は
発症から間隔を開けないことが特徴としてあり7
通常は受傷直後に意識消失が伴います

ただ人によっては
数時間後や数日後に発症する場合もあります
また脳実質部との合併で生じることも多いことから
硬膜外血腫と比較して予後不良と言われています

迅速な外科的摘出(損傷から4時間未満)により
硬膜下血腫による死亡率は30%未満と
言われる一方で、摘出が4時間以上遅れると
死亡率は90%まで上昇すると言われています

動脈解離

Kerry and Taylor,2010
Hemodynamicsより引用改変

スポーツにおける発症は比較的稀ですが
頸部の急激な過伸展や回旋、直接の鈍的外傷により
動脈解離が起こることがあります

特に中等度〜重度の外傷性脳損傷に
多いと言われています

通常は内頸動脈や椎骨動脈の高位部において
血管壁の内膜が中膜から剥離する病態がみられます8

動脈解離で懸念されるのは
乖離によって血管の狭窄が起こり
その結果遠位の血流を減少させて
血管内にプラークと呼ばれる細菌と
代謝物のかたまりを形成し
脳梗塞などの障害を引き起こすことです

椎骨動脈解離はすぐに
症状が現れる傾向がありますが
頸動脈解離はおよそ1~24時間後に
症状が現れると言われています

内頸動脈の損傷は
無症状の場合もあれば
失語症、片麻痺/片麻痺、感覚障害
Horner症候群などの
顕著な神経症状で現れることがあります

椎骨動脈損傷は
無症状の場合もあれば
頭痛や脳幹、脳神経核
小脳の侵襲による運動失調、協調運動障害
眼振、嚥下障害、片麻痺/麻痺、眼振
Horner症候群が出現することがあります

Horner症候群(ホルネル症候群)
自律神経系の一種である交感神経系の障害によって生じる症状の総称。主要な徴候として縮瞳(明暗に関係なく、片側だけ瞳孔が小さい)、眼瞼下垂(まぶたが垂れ下がっている状態)、発汗低下がみられる。頸部の交感神経系の一部は眼球へと走行していることから目に特徴的な所見が認められる

(急性)発作

脳損傷後のけいれん発作は
中等度〜重度の外傷性脳損傷に
多くみられると言われています

外傷後のけいれん発作・てんかんは
興奮性の神経が分岐&増加を起こす
または抑制性の神経が
機能不全になることで生じる場合や
代謝異常、細胞浮腫によって
神経の興奮性が増大することによって
起こるといわれています

受傷早期におこる発作は直後から起こり
症状の持続時間は1分未満と言われています

場合によっては受傷後1週間以内
または1週間以上経過してから
発作が生じるケースもあります

直後にこのような
発作の症状がでた選手は
後遺症として有名な
脳振盪後症候群(PCS)になりやすい
と報告されています

セカンド改め、ファーストインパクト症候群?

最初の脳震盪損傷の直後に
2度目のごく軽度の頭部外傷を受けた選手が
血管の調節異常、血管の拡張、脳浮腫に陥り
最終的に脳ヘルニアを引き起こし
多くの場合数分以内に死亡することが
症例報告として発表されています

こうした病態のことを
セカンドインパクト症候群
(Second Impact Syndrome:SIS)と呼ばれ

悪性の脳浮腫が生じる病態として
広く知られているものになります9

これらの症例報告によると
セカンドインパクト症候群は
選手が最初に脳震盪を起こしたのち

最初の脳震盪から
完全に回復する前に
コンタクトスポーツに復帰した場合に
発症すると述べています

症状としては
頭蓋内圧亢進症状
昏睡状態や
飛蚊症(黒いものがとんでいるように見える症状)
対光反射が機能不全
呼吸不全(うまく息が吸えない/吐けない)
などが生じると言われています

このセカントインパクト症候群
という病態
脳が損傷した中で
2回目の強い衝撃が加わると

本来人が持っている脳血管の
自動調節機能が持続的に低下して
生じるものだという見解なのですが

実は非常にまれな現象であり
十分な臨床的根拠がないと言われています

その理由としては
いずれの症例報告も
この致命的な脳損傷が
本当に脳への「2回目の衝撃」の結果なのか

それとも
1回目の衝撃で起こりうる
独立したものなのか
立証できていないようです

つまりこの病態の実体は
初回の脳振盪発症の有無に関係なく
誘発するいくつかの因子
(加齢や遺伝など)も加わることで

1回の衝撃により
頭蓋内圧の亢進や脳血流の減少を起こることで
生じうるものという見解で
現在はまとまっているようです

その点で言うと
×セカンドインパクト症候群改め
⚪︎ファーストインパクト症候群
と呼ぶべきではないかと言われています

覚えることがいっぱいありすぎて

頭がパンクしそうや💦

知っておいた方がいいことは本当にたくさんあるよね💦
でもよく頑張って説明聞いてくれたね👏お疲れさま

スポーツ現場にいるとき
もしくは誰かが転倒したりする場面で

医師以外のほとんどの人は
病名を診断する権利もありません
むしろ現場では
病名をつけることはまったく重要ではありません

大切なことは病名よりも
目の前で起こっていることが
命に関わるヤバいことなのか
プレーが継続できるものなのか
そうではないのか判断できることだと
ぼくは思っています


なので何回かこの投稿を見返したり
自己学習によって知見を深める中で
自分の中に危険アンテナを張れるように
頑張っていきましょう💪

まとめ

最後に今回の投稿をまとめます

目の前で何らかの接触があった時は、脳振盪やそれ以外の可能性を考える

頭蓋内圧亢進症状やショックの兆候ある場合
すぐに救急隊を要請+継続した観察をすること

頭蓋骨骨折や頭蓋内出血・血腫が起こっている
可能性を頭の片隅にいれておく

今回はここまでです!
次回からは治療に関わるところで
押さえておきたい脳振盪という病態と
血圧・脳血流量の関係について解説していきたいと思います

まるたく
まるたく

最後までブログを見て頂きありがとうございました!

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引用文献

  1. Echemendia et al:SCAT6(Sports Concussion Assessment Tool For adolescents[13 years+] & Adults),BJSM,57(11),2023. ↩︎
  2. 脳の血流と頭蓋内圧、脳のホルモン分泌,看護roo!HP,availed at:https://www.kango-roo.com/learning/7617/ ↩︎
  3. ショック,MSDマニュアル プロフェッショナル版,availed at:https://onl.tw/Zfu9bHn ↩︎
  4. 福田修ら:頭部外傷10ヵ条の提言 第二版,日本臨床スポーツ医学会 学術委員会 脳振盪外科部会,2015. ↩︎
  5. Sindelar et al:Sports-Related Concussion,CRC Press,2018. ↩︎
  6. 外傷性脳損傷,MSDマニュアル プロフェッショナル版,availed at:https://onl.tw/bBj4uTB ↩︎
  7. 頭蓋内血腫,MSDマニュアル プロフェッショナル版,availed at:https://onl.tw/bBj4uTB ↩︎
  8. Kerry and Talor:Haemodynamics,Combined Movement Theory – Rational Mobilization and Manipulation of the Vertebral Column,Edition1,Chapter6,CHURCHILL LIVINGSTON,2010. ↩︎
  9. Engelhardt et al:Second Impact Syndrome. Myth or reality?,Neurochirurgie,67(3),265-75,2021. ↩︎